はと

讃美とパイプオルガン

 毎週日曜日の礼拝では、多くの会衆とともに音楽家の豊かな音楽讃美が捧げられています。歴史ある聖歌隊について、そして現在の礼拝堂に備えられているパイプオルガンについてご紹介します。

 

はと

品川教会の聖歌隊

 聖歌隊の捧げる讃美は、旧約の時代から神殿において、また闘いの場において重要な役割を担ってきました。

 品川教会では創立間もない頃から、聖歌隊を組織し、育成してきたと伝えられています。現在は17名による混声合唱で、夏期のひと月を除く毎週の礼拝において、讃美を捧げています。

 レパートリーは伝統的なアンセム、モテットと共に、最近ではアメリカ、日本の新しい聖歌を用いています。

 教会暦を踏まえながら、その日の聖書個所にふさわしい曲を選んで、すべて日本語で演奏いたします。パレストリーナ、バッハなどの優れた作品は信仰の確かな喜びを伝え、また新しい作品は毎日の生活から受ける主の恵みを実感させてくれるもので、礼拝出席者にとって大切な役割をはたしています。

 地道な声楽的訓練によって聖歌の持つ美しさや力を表現する歩みが少しづつ進んでいる事は、聖歌隊員にとって信仰生活の大きな励ましになっています。

(品川教会聖歌隊指揮者・藤本敬三)

聖歌隊

▲左:1950年代の聖歌隊の写真。礼拝堂として使用していた座禅堂から退堂…
▲右:現在の聖歌隊。イースター後の主日礼拝で、空色ガウンにリタージカルカラーの白色。
はと

品川教会のパイプオルガン

 キリスト品川教会のパイプオルガンの特徴といえば、何と言っても演奏のしやすさがあげられます。

 鍵盤のアクションが電気式であること、足鍵盤の形状が比較的小柄な日本人の体型に合う放射状であるということは、演奏者の肉体的な負担を軽くし、長時間の演奏を可能にします。
 演奏台は利便性を重視したコックピット型で、演奏者を取り囲むように左右対称にストップ、カプラー、メモリーが配置されています。このため演奏者はアシスタントに頼ることなく演奏に集中できるし、演奏台をステージ上の任意の位置に移動させることにより、より音楽との一体感を楽しむことができます。
 2004年に教会員森洋之氏によって開発、導入されたシステムにより、カサヴァン=フレール社製、43ストップ、3段鍵盤のこのパイプオルガンは、以前の128のメモリーを持つ楽器から4,096のメモリーを持つ楽器へと進化を遂げ、一層規模の大きな曲の演奏が可能になりました。

 キリスト品川教会の礼拝では、オルガン曲ばかりでなくクラシック音楽の名曲、時には交響曲を編曲したものを用いています。果敢に挑戦する気持ちを力強く後押ししてくれるこの楽器は、讃美の可能性を拡げ続けています。 

(キリスト品川教会オルガニスト・筒井淳子)

オルガニスト筒井淳子

▲左:オルガンコンソール 右:礼拝堂でのパイプオルガンコンサート(演奏:筒井淳子)